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厳寒期に現れる蓮の葉氷

北海道でも温暖な気候の室蘭地方ですが、1月の末頃港の埠頭に蓮の葉が浮いているような形の氷が出現します。この蓮の葉氷の出来る条件は気温が低く、夜間放射冷却で地表の温度が奪われ、風が弱く船の出入りが少ないなどの条件が揃うと船泊まり一面に蓮の葉氷が広がります。昭和の初期の頃は今よりも冬の気温が低かったようで、相撲の土俵くらいの大きな蓮の葉氷が出来て、船員さん達がその上で相撲をとっていたそうです。土俵から投げ出された船員さんのその後の運命までは分かりませんが、そんな写真が撮れたら面白いでしょうね。この海面の凍結は沼の凍結と同じで海面全体に平らに広がって行きますが、沼と違うのは多少の波がある事で、海面が揺さぶられ氷に亀裂が入り、蓮の葉状になる訳です。厳寒期で多い時で2回程見る事が出来、気温が上がるとあっという間に消えて行きます。蓮の葉氷は真冬のつかの間の幻想を見ているようですね。
測量山を背景に中央埠頭に蓮の葉氷が現れました。少し前まで正面に栗林商会の旧本社ビルがありましたが取り壊しとなり、跡地はコンビニになっています。

蓮の葉氷のアップ写真です。厚さは5センチ程度でしょうか。とても人の体重を支える程厚くはないですね。

船泊まりから少し離れた港の中にも凍結した氷が漂っています。この現象は初めて見ました。後ろは室蘭の製鉄所で主に自動車に使う鋼板の原料になる鉄を製造しています。


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