北海道室蘭市にある中幌萌の大桜が例年よりも6日早く満開になりました。この桜の種類はエゾオオヤマザクラで花付きがよく、他の山桜に比べると花びらが大きい事が特長です。樹齢も200年を越えると推定され,北海道開拓以前からこの地に根付いていたものと考えられます。エゾヤマザクラは100年程で枯れ始め,その根元から新しいヒコバエが発生して代を重ねます。この桜が長寿の桜になったのは数々の偶然が重なった事が要因となりました。室蘭は冬の間も雪が少なく,比較的温暖な気候で台風の被害も少なく、桜のある場所が谷間になっている事で強い風を受けなかった事などが上げられます。しかし昨年の台風10号の強風で中央南側の大枝だが折れてしまいました。14年前には4月の重たい雪が原因で南側に大きく張り出していた枝が折れました。樹齢を重ねた樹木は何れは朽ちて倒れる運命にあります。この桜の寿命も近い将来尽きることでしょう。北海道を代表する桜の巨木は今年も満開の花を咲かせました。
正面から見た姿ですこちらから見ると桜の形の変化はあまり分かりません。 |
裏側から見た桜です。左側の大枝だが失われているのが分かります。全体のバランスが右側に傾いているので,幹にその分負担がかかり残された枝も折れやすくなります。右側に張り出した大枝に支え木をしないと数年後には折れてしまう可能性があります。 |
花付きは良好で鞠のような花を咲かせます。山の上にある為開花した花が霜の害にあう事もあります。 |
大きな花びらが特長で,ソメイヨシノのような花を枝一杯に付けます。 |
桜の花は南側の蕾から開花して北側の花が満開になると,南側の花は散り始めます。 |
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