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初冬の洞爺湖、月浦地区

これから冬の間お世話になる洞爺湖町月浦地区です。よく雄大な自然北海道と言われていますが,実は自然と共存していたアイヌ民族が暮らしていた頃の原始の北海道の自然は,現在ほとんど残っていません。明治政府の号令のもと,北海道開拓が始まりましたが、開拓に関する法令が次々と変えられて開拓者はその度に振り回されました。開拓を急ぐあまり,仕舞には森に火をつけて開墾し、今では考えられない事を行なって来た結果、北海道から原始の森は消滅しました。私達が目にする北海道の森は戦後に植林されたものがほとんどです。ですから樹齢200年、300年の大木は一部の場所以外存在しません。この地区の近くでは善光寺の森がその一部に当たります。徳川幕府がこの寺を創建した訳ですから歴史は古く,その境内の木を伐採する事はありませんでした。この月浦地区の自然公園は明治の開拓の頃、開拓地を管理するため平尾嘉太郎がこの森に事務所と別荘を建てた事から,この森だけは開拓の対象から外れたのが幸いして一部の巨木が伐採を免れ,現在も自然豊かな森を形成しています。森には赤松や樹高40mを越すヨーロッパカラマツの並木もあります。冬の間はこの森が私の撮影場所になり,エゾリスが雪と戯れる姿やキクイタダキも頻繁に飛来します。貴重な自然を後世に残すのも私達の義務ですね。
月浦地区の高台から見た洞爺湖の中島です。

写真右下が右下が月浦森林自然公園です。

洞爺湖周辺ではこの月浦地区が農地としては一番広く,現在は月浦ワインの原料になるブドウの栽培が盛んです。

月浦森林自然公園の中になるヨーロッパカラマツの並木です。樹齢は推定150年くらいでしょうか。台風10号の暴風で西側に倒れているカラマツが痛々しいです。

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